JGMSは、医師や医学生の海外留学を支援し、国内医療のグローバル化を目指すNPOです。留学経験のある医師を招き、定期的に講演会を行っています。
ボストン留学体験記〜医学生編〜
藤巻あいら
順天堂大学医学部6年
Harvard Medical School, Brigham and Women’s Hospital,
Cardiovascular medicine, Masanori Aikawa Lab
医学生の立場からボストン留学についてご報告致します。また、留学に行ってからよりも、留学前の準備のほうが大変でしたので、そのことについても触れたいと思います。

私は、在学する順天堂大学医学部6年の選択実習の一環として、Harvard Medical Schoolの関連病院であるBrigham and Women’s Hospitalの研究室で、5月から1カ月間インターンをしてきました。

留学の準備

順天堂大学医学部の海外実習では、学生個人が各講座の教授に留学先を紹介していただくのが一般的です。大半の学生は、日本のポリクリ(臨床実習)のように留学先でも臨床で実習を行うことが多いとのことですが、私の場合は研究室での実習を選択しました。

その理由は3つありました。1つは、USMLEの点数を持っていないこと、2つ目は、海外の臨床の現場に慣れるには1カ月では短すぎるため、日本のポリクリと変わらないと思ったこと、最後は、研究は未経験なので、研究生活がどのようなものか興味があったことです。

具体的に準備を始めたのは7カ月前の10月からで、ハーバードの留学担当者にメールをしたところ、以下の要請がきました。

B1 VISAの取得、もしくは、WBstatus(VISA免除プログラム)の適応
結核などの健康診断の証明
履歴書の作成(CV)

(1) に関して、VISAを取得するとなると労力がかかるので、WB status の適応の有無を大使館に問い合わせましたが、明確な返答が得られませんでした。インターネットで適応について調べたところ、90日以内だとWB statusが適応になるようです。しかし、いざ入国する際には別室に連れて行かれ、職業やアメリカ在住歴など、質問攻めにされました。事前にHarvard からWB invitation letterをいただいていたのでこれらを提示してWB stampをもらうことができました。

(2) に関しては、大学の総合診療科の先生に、英語で健康診断の結果を指定された用紙に記入していただきました。この際、採血をしなかったので現地で採血することになり、その結果が出るまで5日ほどかかったためHarvard のIDの発行が遅れました。

(3) の履歴書作成に関しては、全く書き方が分からなかったので大学の先輩でHarvard大学に留学中の猪俣武範先生(JGMS理事)にご相談させていただき、準備しました。英語での履歴書作成は、留学経験者に相談するのが一番だと思います。

そのほかには、現地での生活の準備にあたって、飛行機のチケットや宿泊先、英語力の問題がありました。飛行機のチケットは、留学日程が決まった時点でなるべく早く予約したほうがお得な様です。

宿泊先の問題としては、一般的にはホテル(ボストンならTおばさんの家、というところが人気とのこと)やアパートに滞在する人が多いようですが、私の場合は友人宅に泊めていただくことができました。場所もBrooklineという世田谷区のような閑静な住宅街で、治安もとても良かったです。

1人で宿泊するよりも、ホームステイの方がいざというときに安心ですし、朝から晩まで英語で話すため、いい訓練になるので、私はホームステイをお勧めします。

ちなみに、私の英語力に関しては、幼稚園時代をアメリカで過ごした経験がありますが、忘れている部分がかなり多かったので、耳を馴らすためにTED(アプリ)を聴いたりして、積極的に英語に触れるように心がけました。

現地での生活

ボストンは東京都の10分の1ほどの面積で、世界の住みやすさランキングでは35位とされており、治安もよく、名だたる有名大学も集まるアカデミックな街です。人口は東京都が1,335万人なのに対し、ボストンは61万人と小規模です。冬はかなり寒いようで、私が留学した5月の初旬でも、ダウンコートを着る機会がありました。

ボストンでの移動は地下鉄(通称:T)が分かりやすく、スマートフォンでTのアプリをダウンロードしてしまえば、日本と変わりませんでした。チケットは、初回にチャーリーカードというスイカのようなチャージ式のものを購入します。
タクシーについては、危険なことはないと思いますが、ホストファミリーの勧めでUberというアプリをダウンロードしました。これはタッチするだけで迎えの車が来てくれるというシステムです。値段もタクシーと同程度で、安全ですし、車も一般の車なのでキレイでした(日本車が多かったです)。

ご飯は多国籍で困ることはありませんでしたが、日本食が恋しくなりました。現地ではCoolidge CornerのSHIKIや、GENKI-YAが美味しかったです。
コンビニはあまり見当たらず、CVSなどの薬局がこれに対応していました。値段はお水が2ドルくらいと少々割高でした(CVSに限らず、ボストンは全体的に物価が高い印象)。

ラボでは、慢性腎臓病と心血管イベントの関連についてマクロファージからでるサイトカインを研究していました。出勤は基本的に9時から5時頃で、主にPCRやELISAなどの実験の手伝いを行っていました。
もし実習でラボの先生が日本人ではない場合は、事前に実験手技について勉強していくことをお勧めします。

留学に際し悩んだことは、事務手続き書類について何度も担当者とやり取りをしたことや、CVの書き方が分からなかったことです。
良かったことは、Harvardという世界一の大学研究室で学ぶことができたこと、日本とアメリカの考え方の違いを知ったこと、そして何よりも、ハイレベルな環境で学ぶ人々と出会い、良い刺激を受けたことです。
こういった経験は何物にも代えられない大切な財産になったので、ぜひ多くの方々に海外留学を体験していただきたいと思います。

今後の講演会情報

第14回JGMS講演会
2018年3月24日(土)
17:00-18:30
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